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  • 2021年6月20日留学費用の返還請求への対応-留学とは関連しない部署に配属された労働者が辞めてしまう問題
    1.労働基準法16条(賠償予定の禁止)  労働基準法16条は、 「使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。」 と規定しています。  ここでいう「労働契約の不履行」については「典型的なものは、期間の定めのある労働契約において期間満了前に退職する場合であるが、契約形式は期間の定めのないものであっても、そのうち一定期間について就業義務を予定する場合、 …
  • 2021年6月19日留学費用の返還合意と「自由な意思」の法理
    1.「自由な意思」の法理の適用範囲  賃金や退職金の減額は、これを受け入れる行為があるとしても、必ずしも有効になるわけではありません。減額を受け入れる行為が「労働者の自由な意思に基づいてされたものと認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在」しない場合、同意に基づく賃金等の不利益変更の効力は否定されます(最二小判平28.2.19労働判例1136-6山梨県民信用組合事件参照)。  この「自由な意思」の …
  • 2021年6月18日退職者に対するセミナー受講料返還請求の可否
    1.賠償予定の禁止  労働基準法16条は、 「使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。」 と規定しています。  ここでいう「労働契約の不履行」については「典型的なものは、期間の定めのある労働契約において期間満了前に退職する場合であるが、契約形式は期間の定めのないものであっても、そのうち一定期間について就業義務を予定する場合、例えば、会社所属の技 …
  • 2021年6月17日供述による労働時間(休憩時間)立証が認められた例
    1.時間外勤務手当等(残業代)請求における労働時間の立証  使用者にはタイムカードによる記録等の客観的方法で労働時間を管理する義務があります(労働安全衛生法66条の8の3、労働安全衛生規則52条の7の3 ほか 労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン |厚生労働省 等参照)。  この義務が懈怠されている場合、手書きのメモ等による立証がみとめられるなど、労働者側の労働時間 …
  • 2021年6月16日変形労働時間制の有効性-所定労働時間を超過したシフト表
    1.1か月単位の変形労働時間制  1か月単位の変形労働時間制とは、 「1か月以内の期間を平均して1週間当たりの労働時間が40時間・・・以内となるように、労働日および労働日ごとの労働時間を設定することにより、労働時間が特定の日に8時間を超えたり、特定の週に40時間・・・を超えたりすることが可能になる制度」 をいいます(労働基準法32条の2)。 https://jsite.mhlw.go.jp/hyo …
  • 2021年6月15日同業他社で働いてもいいが、顧客を奪ってはならないとする競業避止契約の効力
    1.競業避止契約  会社と労働者との間で、退職後の労働者の競業を禁止する契約が結ばれることがあります(競業避止契約)。競業避止契約の典型は、独立して競業することや、同業他社への就職・転職を制限するものです。  このタイプの競業避止契約の効力は、大阪地方裁判所判示・横地大輔『大阪民事実務研究 従業員等の競業避止義務等に関する諸論点について(上)(下)』判例タイムズ1387-5、同1388-18等の論 …
  • 2021年6月14日給料の支払いを受けるために理事から徴求する念書の体裁
    1.賃金の未払いが生じたとき  賃金の未払いが生じたとき、労働者が法人の経営者に詰め寄って、賃金を支払うという念書を作成させることがあります。  賃金を支払えていないという負い目があるためか、別段、労働者側で強迫的な言葉を使わなくても、念書の作成に応じる経営者はいます。  しかし、このような経緯で作成された念書は、しばしば法的な意味合いが不明確で、その理解をめぐって紛争が発生します。よくあるのは、 …
  • 2021年6月13日ストレスに対し「大丈夫です。」と言っていたら、精神を病んでも職場への責任追及はできなくなるか?
    1.問題があっても問題がないと答えてしまう労働者  仕事上のストレスに晒されていても、そのことを表に出そうとしない労働者は少なくありません。こうした行動に及ぶ背景には、プライドから弱みを見せることが恥ずかしい、上長から不利な評価を受けたくない、今取り組んでいる仕事から外されたくないなど、様々な動機があります。  強がってみたところで、ストレス因が緩和されないと、やがては精神障害を発症したり、酷い場 …
  • 2021年6月12日休職から復職を求める時の留意点-原職復帰にどこまでこだわるか?
    1.復職要件  私傷病休職から復職するためには、傷病が「治癒」すること、すなわち、 「原則として従前の職務を支障なく行うことができる状態に回復したこと」 が必要と理解されています。 https://www.jil.go.jp/hanrei/conts/06/55.html  しかし、これは飽くまでも原則であって、例外もあります。  その典型は、職種限定のない正社員が復職する場面です。  最一小判平 …
  • 2021年6月11日障害の残遺した労働者への合理的配慮の提供義務が復職の可否の判断に与える影響
    1.合理的配慮の提供義務  障害者雇用促進法36条の3は、 「事業主は、障害者である労働者について、障害者でない労働者との均等な待遇の確保又は障害者である労働者の有する能力の有効な発揮の支障となつている事情を改善するため、その雇用する障害者である労働者の障害の特性に配慮した職務の円滑な遂行に必要な施設の整備、援助を行う者の配置その他の必要な措置を講じなければならない。ただし、事業主に対して過重な負 …